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「無人航空機の第二種認証に対応した証明手法の事例検討 WG活動報告書」の公開
国立大学法人東京大学
「無人航空機の第二種認証に対応した証明手法の事例検討 WG活動報告書」の公開
国立大学法人東京大学(以下、東京大学)らは、無人航空機の機体の安全性の証明手法に関わる、標準化活動の一環として「無人航空機の第二種認証に対応した証明手法の事例検討 WG活動報告~証明手法の論点整理と今後の課題~」(以下、本報告書)を公開しました。
東京大学らは、2020年度から2022年度まで国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)「ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト(通称:DRESS プロジェクト)」において、「ロボット・ドローン機体の性能評価基準等の開発/性能評価基準等の研究開発/無人航空機に求められる安全基準策定のための研究開発」に係る委託事業(※1)を実施してきました。2022年度に「無人航空機の第二種認証に対応した証明手法の事例検討WG(ワーキンググループ)(以下、DRESS WG)」と具体的な検討作業を行うサブWGを設置し、無人航空機の機体メーカーや各団体等の業界関係者の皆様と共に、標準化活動を実施しました。本報告書は、国土交通省航空局から発行された無人航空機の「航空局検査要領(※2)」に記載された基準項目のうち優先的に検討が必要な6項目について、証明手順例と検討の際に生じた論点や課題を整理したものです。
DRESS WGでの活動は、NEDO「次世代空モビリティの社会実装に向けた実現プロジェクト(通称:ReAMo プロジェクト)」において、「ドローンの性能評価手法の開発/次世代空モビリティの安全認証および社会実装に求められる性能評価手法に関する研究開発」に係る委託事業(※3)における「無人航空機の認証に対応した証明手法の事例検討WG(以下、ReAMo WG)」に引き継がれ2023年度より再開されています。ReAMo WGにおいては、引き続き適合性証明の手段に関して引き続き検討すべき課題について、無人航空機産業界の多くの皆様のご協力により実施しています。さらに、ReAMo WGでは無人航空機の型式認証/機体認証制度を利用する可能性のある関連メーカーや各団体の他、無人航空機の操縦や運航に携わるメーカーや事業者、無人航空機の調達者となる官公庁等にも広く参加を呼びかけ、実施しています(※4)。
<無人航空機の第二種認証に対応した証明手法の事例検討WG活動報告書>
目次:
1.本文書の概要
2.各安全基準に対する証明手順の検討例
3.各安全基準セクションに共通の論点
4.まとめと今後の課題
DRESS WG検討を実施した安全基準6項目:
001設計概念書(CONOPS): 無人航空機の想定される運用(CONOPS)について、証明手順書用テンプレートの作成 |
105無人航空機の安全な運用に必要な関連システム: 無人航空機の安全性に影響を与え、又は無人航空機が安全基準を満たすために必要な無人航空機関連システム(AE)の範囲の整理 |
110ソフトウェア: 無人航空機の安全な運用に影響を与えるすべてのソフトウェアの証明手順 |
115サイバーセキュリティ: 他のシステムと連携する無人航空機の機器、システム及びネットワークに対するサイバーセキュリティの証明手順 |
300耐久性と信頼性: 型式認証データシート及び無人航空機飛行規程、CONOPS等に規定された運用環境の制限下で運用された場合の耐久性と信頼性の証明手順 |
305起こり得る故障: 起こり得る故障によって機体の制御不能又は想定飛行範囲からの逸脱を生じさせない設計に対する証明手順 |
<WG参加・全般に関する問い合わせ先/本件に関する問い合わせ先>
WG事務局(三菱総合研究所)
drone-seinou (at) ml.mri.co.jp
<本件に関する問い合わせ先>
東京大学 大学院 工学系研究科 航空宇宙工学専攻 土屋研究室
担当 西井・五十嵐
nedo-reamo-tokyouniv-secretariat-group (at) g.ecc.u-tokyo.ac.jp
※1 「ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト(DRESSプロジェクト)/ロボット・ドローン機体の性能評価基準等の開発/性能評価基準等の研究開発/無人航空機に求められる安全基準策定のための研究開発」(2020~2022年度)
https://nedo-dress.jp/introduction/introduction-1-1-3
※2 「無人航空機の型式認証等における安全基準及び均一性基準に対する検査要領」、整理番号 No.8-001、令和4年9月7日 制定(国空機第456号)
https://www.mlit.go.jp/koku/certification.html
※3 「次世代空モビリティの社会実装に向けた実現プロジェクト(ReAMoプロジェクト)/ドローンの性能評価手法の開発/次世代空モビリティの安全認証および社会実装に求められる性能評価手法に関する研究開発」(2022~2026年度(予定))
https://reamo.nedo.go.jp/introduction/introduction_1_1_1_2
※4 無人航空機の認証に対応した証明手法の事例検討WG開催のご案内(2023/05/12)
https://reamo.nedo.go.jp/event/826